「うちのルーターって、自分が知らないうちに悪用されてたりするでしゅか?」
「レジデンシャルプロキシって言葉、初めて聞きましゅ。どんな危険があるでしゅか?」
ボスっ、家庭のWi-Fiルーターが不正送金に使われているって本当でしゅか?なんか怖いでしゅ…
ああ、本当のことだ。NICTと警察庁が2026年7月21日に公表した。国内だけで少なくとも数万台の家庭用機器が、利用者の知らないうちに不正送金の踏み台として使われていた。不正送金被害28.9億円の44%に関与している。
家庭のWi-Fiルーターやスマートデバイスが、自分の知らないうちに犯罪のインフラになっている。
NICT(情報通信研究機構)、総務省、警察庁が2026年7月21日に共同でファクトシートを公表し、この「レジデンシャルプロキシ」問題の深刻さを明らかにしました。
- 国内で少なくとも数万台の家庭用IoT機器が「レジデンシャルプロキシ」として悪用、1日最大約2万7千IPを観測
- 2024年の不正送金被害1,918件・28.9億円のうち44%でレジデンシャルプロキシが使用されていたことが判明
- 無料動画デバイスや無料VPNが踏み台化の主な経路。OS・ファームウェアの更新と不審なデバイスの使用停止が対策の基本
この記事を読むことで、レジデンシャルプロキシの仕組みと自分のデバイスが踏み台になっているか確認する方法が分かります。
目次
家庭用IoT機器が不正送金の踏み台に、政府が実態を公表
2026年7月21日、NICT・総務省・警察庁が共同で「家庭用IoT機器を悪用するレジデンシャルプロキシの現状」と題したファクトシートを公表しました。
国内数万台規模の被害と不正送金への深刻な関与
NICTの観測では、国内だけで1日あたり最大約2万7千のIPアドレスがレジデンシャルプロキシの出口ノードとして使われていることが確認されました。
この規模は、少なくとも数万台の家庭用機器が現在進行形で悪用されていることを意味します。
警察庁の分析によると、被害は以下のとおり深刻です。
- 2024年のインターネットバンキング不正送金事犯のうち少なくとも1,918件(被害額約28.9億円)でレジデンシャルプロキシが使用
- 被害件数全体の約44%、被害額全体の約33%を占める
- 家庭内ネットワークへのアクセスを通じたマルウェア感染のリスクも存在する
政府はこの問題に対応するため、「レジデンシャルプロキシ対策アライアンス」を設立し、官民一体での取り組みを強化すると発表しています。
ファクトシートの詳細はNICTの公式ページで確認できます。
なぜ家庭のルーターが犯罪に使われるのか
レジデンシャルプロキシとは、一般家庭のインターネット回線に接続された機器が、第三者の通信を中継する状態のことです。
攻撃者にとっては、家庭のIPアドレスを使えば「一般利用者に見せかけた通信」が可能になり、企業のセキュリティシステムによる検知を回避できるというメリットがあります。
つまり、犯人が私の家のWi-Fiを使って不正送金をしているということでしゅか!?
そういうことだ。銀行側から見ると、攻撃者の通信が「一般の家庭からのアクセス」に見えてしまう。だから不正検知を回避されやすいんだ。あなたが加害者になっていなくても、あなたの機器が犯罪に使われているという状況は十分に問題だぞ。
踏み台にされる経路と今すぐできる対策
どのような機器が、どのような経路で踏み台にされるのかを整理します。
踏み台にされやすいデバイスと主な感染経路
政府のファクトシートが指摘する主な踏み台化の経路は以下のとおりです。
- 「無料で動画視聴できる」とうたう格安・低品質な動画ストリーミングデバイス
- 無料VPNサービス(帯域を提供することで収益を得る仕組みが内包されている場合がある)
- 「通信帯域を共有するだけで収益が得られる」とうたうサービス
- 提供元が不明なアプリケーションやソフトウェア
「無料VPNが危ない」とは知りませんでしゅた。でも、どうして私の機器が踏み台になってるって気づけないんでしゅか?
通信速度が少し遅くなる程度で、目に見える影響がほとんどないからだ。バックグラウンドで静かに動いているので、普通に使っている分には気づきにくい。だから厄介なんだな。
家庭・企業が今すぐ取るべき対策
政府が呼びかける対策と、追加で実施すべき確認事項は以下のとおりです。
- 不審な動画ストリーミングデバイスや格安スマートデバイスを購入・利用しない
- 無料VPNや提供元が不明なアプリは使用しない。使用中の場合は即時アンインストールする
- ルーターやIoT機器のOSおよびファームウェアを常に最新状態に保つ
- 企業はIoT機器のネットワーク分離(VLANなど)と定期的な機器管理を実施する
不正利用の有無を確認する際は、ルーターの管理画面から接続中デバイス一覧を確認し、身に覚えのない機器がないかチェックすることが有効です。
通信量が急増している場合も、踏み台化されているサインである可能性があります。
まとめ
家庭用IoT機器の悪用は、知らないうちに自分が不正送金の加害インフラになりうるという深刻な問題です。
政府が公表したデータが示すように、その規模は既に数万台、被害額は28.9億円に及びます。
無料という言葉に引きつけられたデバイスやアプリが、あなたの家庭のネットワークを犯罪に加担させているかもしれません。
自分の機器が犯罪に使われてたかもって思うと、背筋が凍るでしゅ…
ふふふ、だからこそ「無料」という言葉には慎重になることだな。セキュリティの世界では、タダより高いものはないとよく言うぞ。まず自分の機器を確認することから始めよう。
セキュリティの基本は、脅威を知り、適切な対策を講じることです。
今日の確認が、明日の不正被害への加担を防ぎます。