「WordPressって世界中のサイトで使われてるのに、ログインページに穴が開いてたんでしゅか?」
「認証なしで攻撃できるって、つまりインターネット上の誰でも試せるってことでしゅよね?」
そうだな。推定5億を超えるWordPressサイトが影響を受ける。しかもログインに失敗するだけで攻撃が始まるため、攻撃のハードルが極めて低い
ひー!それはすごく怖いでしゅ!どうやって被害に遭うんでしゅか?
WordPressのログイン画面に、未認証の攻撃者が悪意あるコードをDOM注入できる反射型XSS脆弱性が発見されました。
CVE-2026-64638(通称XSS2Shell)はCVSSスコア8.9で、管理者が攻撃者のページにアクセスすると、XSSからPHPのリモートコード実行(RCE)まで連鎖します。WordPress 7.0.3で修正済みです。
- WordPress 4.7〜7.0.2のログイン画面(wp-login.php)に未認証の反射型XSS(CVE-2026-64638、CVSS 8.9)が存在
- ログイン失敗を1回送信するだけで攻撃者のコードが注入され、管理者がアクセスするとPHPリモートコード実行に連鎖(XSS2Shell)
- WordPress 7.0.3で修正済み。自動更新が有効なサイトは既に適用済みの可能性が高い
目次
WordPressのログイン画面で何が起きたか
CVE-2026-64638はpwn.aiのセキュリティ研究者によって発見され、2026年8月6日にWordPress 7.0.3が公開され、翌8月7日に詳細が開示されました。
ログイン画面(wp-login.php)で存在しないユーザー名を送信すると、WordPressはエラーメッセージを生成します。このエラーメッセージの生成に使われる関数「wp_strip_all_tags」に欠陥があり、攻撃者が細工したユーザー名を送ることでDOMへの任意のHTMLインジェクションが可能でした。
ログイン失敗のエラーメッセージに攻撃が仕込まれるんでしゅか?
そうだ。通常のメールアドレスやユーザー名に見えるリクエストを1つ送るだけで良い。管理者が攻撃者の作ったページを踏むと、ブラウザ上でスクリプトが実行される
影響を受けるバージョンは以下のとおりです。
| 対象 | バージョン |
|---|
| 脆弱バージョン | WordPress 4.7〜7.0.2(2017年以降のほぼ全バージョン) |
| 修正済みバージョン | WordPress 7.0.3(4.7系までバックポート修正) |
| 対象サイト数 | 推定5億超 |
XSSからRCEへ——2段階の攻撃連鎖
XSSってスクリプト実行だけじゃないんでしゅか?なんでPHPのコード実行に発展するんでしゅか?
XSS2Shellという名前の通り、2段階の攻撃が連鎖するんだ。ログイン画面のXSSは入口に過ぎない
XSS2Shellの攻撃連鎖の仕組みは以下のとおりです。
- ステップ1:攻撃者がwp-login.phpに細工したリクエストを送り、ログイン画面にJavaScriptを注入
- ステップ2:攻撃者は管理者を罠のページに誘導(フィッシングメール等)
- ステップ3:管理者がWordPressにログインした状態で罠のページを踏む
- ステップ4:ブラウザ上でXSSが実行され、管理者の権限でWordPress APIを操作
- ステップ5:攻撃者がWordPressのテーマやプラグインにPHPバックドアを設置
- ステップ6:バックドア経由でサーバー上での任意コード実行(RCE)が成立
CVSSスコア8.9(High)であり、フルのRCEまで成立するためWordPressのセキュリティチームが「即時更新を強く推奨」としています。
pwn.aiの報告によると、この問題はWordPress 4.7(2016年)以降から存在していたとされています。
今回の脆弱性で特に注意が必要な点は以下のとおりです。
- ログイン画面は誰でも(認証なしで)アクセスできるため、攻撃のエントリーポイントが広い
- 実際の攻撃には管理者のクリック(罠のページへのアクセス)が必要だが、フィッシングと組み合わせれば現実的な脅威になる
- 影響するバージョン範囲が極めて広く、古いバージョンを使い続けているサイトは特に危険
まとめ:WordPress管理者は即時更新を
XSS2Shell(CVE-2026-64638)は、世界で最も普及したCMSのコアに存在していた脆弱性です。
ログイン画面という認証不要な入口を悪用してXSSからRCEまで連鎖するため、攻撃成功時の被害は深刻です。
ふふふ、WordPress 4.7以降であれば、セキュリティリリースの自動更新が有効な場合は既に7.0.3が適用されているはずだ。まずは管理画面でバージョンを確認することだな
今すぐ取るべき対応は以下のとおりです。
- WordPress管理画面で現在のバージョンを確認し、7.0.3未満であれば即時アップデート
- WordPress.orgからWordPress 7.0.3を直接ダウンロードして手動アップデートも可能
- 管理者アカウントのメールアドレスへの不審なフィッシングメールに注意
- ログイン画面への大量リクエスト(ブルートフォースや偵察)をWAFでブロック
WordPressサイトの安全性はプラグイン・テーマ・コアの全てのアップデートに依存します。
バージョン管理を怠らず、特にコアのセキュリティリリースは速やかに適用してください。