「Microsoftのパッチが今月すごい量って聞いたけど、どこから手をつければいいんでしゅか?」
「ゼロデイって出たらすぐ対応しないとダメでしゅよね……でも966件って何を見ればいいんでしゅか」
ボスー!Microsoft今月のパッチが966件もあるって本当でしゅか?どこから手をつければいいんでしゅか?
本当だ。しかも2件のゼロデイはすでに野外で攻撃に使われている。今すぐ動かないといけないな。
Microsoftは2026年9月のPatch Tuesdayで、史上最多となる966件の脆弱性を修正しました。
なかでも深刻なのが、Windows Update Stack(CVE-2026-81963)とWindows ALPC(CVE-2026-85880)の2つのゼロデイです。
どちらも悪用が確認され、CISA KEVに追加。連邦機関には9月22日までのパッチ適用が義務付けられました。
- 966件修正はMicrosoft史上最多。Critical105件を含む過去最大規模のパッチ
- 悪用中のゼロデイ2件(CVE-2026-81963・CVE-2026-85880)はどちらもSYSTEM権限を奪う特権昇格欠陥
- CISAがKEVカタログに追加。連邦機関は9月22日が期限。日本企業も即時対応が必要
この記事では2件のゼロデイの仕組みと影響を解説し、パッチ適用の優先順位を整理します。
「量が多くて何から見ればいいかわからない」状態を抜け出せます。
目次
9月Patch Tuesdayの概要——史上最多966件を修正
今回のPatch Tuesdayは過去最大規模となる966件の脆弱性に対処しました。
Criticalが105件(うち遠隔コード実行81件)、権限昇格が438件、遠隔コード実行が258件です。
Microsoft OfficeのExcel・Word・Outlook、Windows DirectWrite、Dynamics 365にも重大な遠隔コード実行脆弱性が含まれています。
今回のパッチで注目すべき傾向は以下の通りです。
- 総修正件数966件(Microsoft史上最多)
- Criticalが105件。うち遠隔コード実行81件
- 権限昇格438件・遠隔コード実行258件・情報開示173件
- Excel・Word・Outlookにもリモートコード実行の重大欠陥が含まれる
- SYSTEM権限を奪えるゼロデイ2件が悪用確認済み
JPCERT/CCも翌日に注意喚起を発表し、更新プログラムの早急な適用を呼びかけています。
966件って多すぎてどこから見ればいいのかわからないでしゅ……全部読まないといけないんでしゅか?
全部読む必要はない。悪用が確認されているゼロデイを最優先で対応するのが鉄則だ。今回はそれが2件ある。
悪用中のゼロデイ2件の仕組みと影響
今回最も緊急度が高いのが、野外での悪用が確認されているゼロデイ2件です。
どちらも「ローカルで認証を持つ攻撃者がSYSTEM権限を取得できる」特権昇格欠陥で、CISAはKEVカタログに追加しました。
CVE-2026-81963:Windows Update Stackの特権昇格
Windows Updateのコンポーネントに「ファイルアクセス前のリンク解決不全」(CWE-59)の欠陥があります。
ローカルで認証を持つ攻撃者がSYSTEM権限を取得できます。
CVSS基本値は7.8で「Important」ですが、野外での積極的悪用が確認されたため即時対応が求められています。
本脆弱性を発見したのはRomain DeperneとMicrosoft Threat Intelligence Centreです。
Windows Update Stackに関連するゼロデイは過去5年間で7件修正されていますが、積極的悪用が確認されたのは今回が初めてとなります。
CVE-2026-85880:Windows ALPCのヒープバッファオーバーフロー
Windows Advanced Local Procedure Call(ALPC)にヒープベースのバッファオーバーフロー(CWE-122)が存在します。
こちらもSYSTEM権限取得につながる特権昇格欠陥で、CVSS基本値は7.8です。
Volexityのセキュリティ研究者らとProofpointのJeremy Hedgesが発見しました。
ALPCはWindowsのプロセス間通信の根幹を担うコンポーネントです。
悪用されるとOSの最高権限が奪われ、あらゆる後続攻撃の足がかりになります。
両脆弱性の危険ポイントをまとめます。
- CISAがKEVカタログに追加——連邦機関は9月22日までの適用が義務
- SYSTEM権限取得により、セキュリティソフトの無効化やデータ持ち出しが可能になる
- 2件ともCVSS 7.8だが、悪用実績があるため実質的な危険度は高い
- Windows 10・11・Server全バージョンが影響を受ける
SYSTEM権限を奪われるって……それって完全に乗っ取られるってことでしゅか!?
そういうことだ。ランサムウェアの展開も認証情報の窃取も、攻撃者が思いのままに動ける。だから「重要度7.8」という数字より、悪用実績があることのほうが本質的なリスクだ。
まとめ——今すぐパッチを適用する理由
今月のPatch Tuesdayは「量」「質」ともに過去最大級です。
特にCVE-2026-81963とCVE-2026-85880は今この瞬間も悪用されています。
SYSTEM権限を奪われると、ランサムウェアの展開や認証情報の窃取まで攻撃者は思いのままに動けます。
優先対応の流れは次の通りです。
STEP
Windows Updateの自動更新を確認する
設定→Windows Update→更新プログラムの確認を実行し、保留中の更新がないことを確かめます。自動更新が有効でない場合は即時有効化してください。
STEP
未適用の端末・サーバを洗い出して手動適用
社内の全端末・サーバで適用状況を確認し、未適用のものに手動でパッチを当てます。特にドメインコントローラーや業務サーバを優先してください。
STEP
Office製品のアップデートも忘れずに
Excel・Word・Outlookにも今回Critical修正が入っています。Office Updateを実行し、最新バージョンになっているか確認してください。
STEP
適用前後のイベントログを確認する
パッチ適用後はWindowsイベントログで不審な権限昇格や異常な実行履歴がないかを確認します。適用前にすでに侵害されていた場合に早期検出できます。
「来週まとめて対応しよう」では遅いです。
CVSSスコアより「今まさに悪用されているか」を判断基準にする習慣が、実務で最も大切なセキュリティスキルです。
数字だけで判断せず、「悪用されているか」で動く。セキュリティの本質を学んだな、チップス。
はい!ゼロデイが出たら即パッチ確認でしゅ!会社のPCも今日中に確認しましゅです!