IPA制御システムリスク分析ガイド2026年4月版から学ぶOTセキュリティの始め方

登場人物紹介

チップス
どんぐり大学卒、一般企業の情報システム部で働く若手エンジニア。
入社1〜3年目らしい悩みを抱えつつ、日々の運用やセキュリティ対応に奮闘中。慌てんぼうだが素直で吸収力が高く、ボスに鍛えられながら着実に成長している。

ボス
セキュリティ、インフラ、運用の修羅場をくぐってきた歴戦のエンジニア。サイバーセキュリティラボの所長でボスと呼ばれている。
現場視点と経営視点の両方から、本当に使えるセキュリティとキャリア戦略を叩き込む。口は悪いが面倒見はよく、若手育成と実践的な情報発信に力を注いでいる。

「制御システムのセキュリティ対策って、何から手をつければいいの?」
「OTセキュリティのリスク分析、社内にノウハウがなくて困っている」

チップス

ボス、うちの工場の制御システムのセキュリティ対策をやれって言われたんでしゅけど……
何をどう分析すればいいのか、まったくわからないでしゅ。

ボス

まさにそのための指南書をIPAが出している。
「制御システムのセキュリティリスク分析ガイド」の2026年4月版が公開されたところだ。
これを使えば、初めてでも手順に沿って分析を進められる。

2026年4月6日、IPAが「制御システムのセキュリティリスク分析ガイド 第2版(2026年4月版)」を公開しました。
工場やインフラを支える制御システム(OT)のリスク分析を、実践的に進めるための手引きです。

  • IPAが制御システム向けリスク分析ガイドの2026年4月版を公開
  • 「資産ベース」と「事業被害ベース」の2つの分析手法を体系的に解説
  • 5種類のチェックリスト付きで、自社の対策状況をすぐに確認できる

OTセキュリティの第一歩を踏み出すために必要な情報がまとまっています。

目次

リスク分析ガイド2026年4月版の概要

本ガイドは2017年の初版公開以来、継続的に改訂されてきました。

今回の改訂ポイント

2023年3月版から約3年ぶりの更新となる今回は、補足説明コラムの追加と参考文献の最新化が中心です。
リンク切れや表現の揺れも修正され、より使いやすくなりました。
ガイドの核となる2つのリスク分析手法は以下の通りです。

分析手法特徴
資産ベースの分析システム資産の重要度・脅威の発生可能性・脆弱性を評価し、各資産のリスクを定量化する
事業被害ベースの分析攻撃シナリオと攻撃ツリーを用いて、事業への影響度と発生可能性からリスクを評価する

資産のグループ化や攻撃ツリーの選定基準が提示されており、分析工数の削減にも配慮された設計です。

チップス

2つも手法があるんでしゅか!
どっちを使えばいいでしゅ?

ボス

まずは資産ベースで全体を把握し、重要な部分に事業被害ベースで深掘りするのが王道だ。
ガイドにも両方の使い分けが書いてある。

企業がガイドを活用するための実践ポイント

ガイドがあっても、活用しなければ意味がありません。
実際にリスク分析を進めるための具体的なステップを紹介します。

5つのチェックリストを活用する

本ガイドには、制御システム特有のセキュリティ対策に関する5種類のチェックリストが含まれています。
自社の対策状況を客観的に把握するための出発点になります。

  • 暗号技術利用に関するチェック
  • 標的型攻撃対策のチェック
  • 内部不正対策のチェック
  • ファイアウォール設定のチェック
  • 外部記憶媒体対策のチェック

国際規格IEC 62443との比較資料も公開されているため、グローバルな基準との整合性も確認できます。
IPAは年2回(6〜9月、12〜3月)にセミナーも実施しており、実務での活用を後押ししています。
詳細はIPA公式ページからダウンロードできます。

チップス

チェックリストがあるなら、まずそこから始めてみるでしゅ!
セミナーにも参加してみたいでしゅ!

ボス

その積極性はいいな。
制御システムのセキュリティは後回しにされがちだが、攻撃者はそこを狙ってくる。先手を打て。

まとめ

IPAの「制御システムのセキュリティリスク分析ガイド」2026年4月版は、OTセキュリティに取り組む企業にとって実践的な道標です。
資産ベースと事業被害ベース、2つの分析手法と5つのチェックリストを使えば、専門家がいなくてもリスク分析の第一歩を踏み出せます。
制御システムを持つ企業は、まずガイドをダウンロードしてチェックリストから始めてみてください。

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この記事を書いた人

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